一般的に家を購入される方の多くは『35年の住宅ローン』を
組まれています。
しかし、35年という期間はとても長く、
例えば35歳で家を購入するとなると、完済が70歳に
なってしまいますよね。
定年後の70歳までローンを払い続けるとなると
想像しただけでも何だか不安になってしまいますが、
本当に35年ローンを組むべきなのでしょうか?
この記事では、
35年契約の住宅ローンについて詳しくご紹介したいと思います。
35年住宅ローンの特徴は?
多くの方が組まれている35年契約の住宅ローンですが、
現在の金利状況や、どういった商品があるのかなど、
これからローンを組まれる方にとっては、
気になることが多いですよね。
そこでまず最初に、住宅ローン35年契約の特徴について
お話したいと思います。
35年住宅ローンの金利の推移について
ここ数年、住宅ローンの金利は低下しています。
例えば5年前と比較すると、
固定金利タイプは2~3%から1~2%の水準になり、
変動金利は1~2%から0.5%台に低下しています。
単純に比較すると、変動金利の方が低いのですが、
これからの金利上昇リスクに備え、
固定金利を選択する考えもあります。
正直なところ、どちらがお得かは払い終わるまで分からない
というのが現状です。
フラット35とはどういった商品?
>>フラット35公式サイト
最近では、『フラット35』という商品が人気を集めています。
「名前は聞いた事がある」という方も多いのではないでしょうか?
フラット35とは、銀行と住宅金融支援機構が提携して
提供している最長35年契約の住宅ローンのことです。
35年の契約期間、安心の固定金利で利用できるうえ、
「10%以上の頭金を用意できる」等の要件を満たせば
金利優遇も受けられるので、ライフプランが立てやすくなります。
しかし、ローンを組んだ後に市場の金利が下がったとしても、
返済額が変わらないといったデメリットもあります。
※フラット35には、10年後に金利が変わる『段階金利』の
商品もありますので、状況に合わせて検討してみてくださいね。
⇒ 住宅ローンフラット35の審査基準は?落ちる人通る人を比較
35年ローンのメリットとデメリット
住宅ローンを35年間契約することで、具体的にはどういった
メリットがあるのでしょうか?
この項目では、デメリットと合わせて解説したいと思います。
35年ローンのメリットは?
35年ローンでも低金利で高額融資が受けられる
住宅ローンは、最も低金利で高額の借入ができる方法です。
最近では35年の固定金利であっても、金利は1%~2%の場合が
ほとんどです。
今後、どんな出費があるか分かりませんから、
低金利で借りられるのであれば、
長期間借りておけば返済リスクに備えることができます。
月々の返済額を抑えられる
子どもの学費や親の介護など、人生には思わぬ出費が
必要になることがあります。
その歳、住宅ローンを35年にしておけば、月々の返済額を
抑えられるので、急な出費にも対応できます。
特に、フラット35などの固定金利タイプを選択すれば、
返済額が増えることも無く安心です。
35年ローンのデメリットは?
35年ローンのデメリットは、ローンだけが残ってしまう
可能性があることです。
35年の間には、転勤等により引っ越す機会もあるかもしれません。
その際、今の自宅を売ろうとしても、
希望する価格では売れない可能性があります。
例えば、ローンが2000万円残っているのに
1500万円でしか売れなかったという場合です。
ローンを組む際には、今後のライフプランをよく考えた
うえで決定するようにしましょう。
35年住宅ローンの賢い返済方法は?
お金に余裕があり、「何歳までにローンを完済したい!」
という目標がある方は、
長めの期間で借り入れつつ『繰り上げ返済』をオススメします。
ただし、最初の10年間はローン残高に応じて
『住宅ローン特別控除』を適用させることができますので、
10年は繰り上げ返済せず、
その後一気に住宅ローンを返済する方法がおすすめです。
一方、貯金の無い方や、貯金があっても出産や子どもの
進学などのライフイベントを備えている方はどうでしょうか?
そのような方は、当面は貯金を増やすことを目標にしましょう。
住宅ローンはフラット35を利用すれば、
月々の返済額が増えることもありませんのでおすすめですよ。
以上のことから、『35年住宅ローン』は返済リスクに備えた
借り入れ方法だということが分かりました。
もちろん、定年までに返済を終えるのが理想ですから、
計画的に繰り上げ返済できるようにしておきましょう。