日本は国土が狭く、十分な土地が与えられていません。
そのため、土地の利用方法は転用することが認められています。
例えば、過去に工業用地だった土地も、土壌汚染を解消すればそこに家を建てることができます。
もちろんご両親から譲り受けた農地を宅地にして住宅を新しく建てることも可能です。
今回は、農地に家を建てる時の手順について詳しく紹介します。
農地を宅地にするために必要な許可制度
農地を宅地にするためには行政的な手続きが必要です。
そのまま農地に家を建てることはできませんので、まずは都道府県知事の許可を得ることから始めます。
そのために「農地転用」という手続きを行います。
農地転用とは、農地の地目(用途によるカテゴリーのこと)を宅地にする為の手続きです。
農地にも種類がありますので、ご自分の農地がどういった種類に属しているのか(例えば稲作、畑、農地の等級等)を行政に確認しましょう。
この手続きには作業を含めて数ヶ月かかり、行政書士などに依頼した場合、約20万円ほどの費用がかかります。(※費用は目安です)
土地の地盤調査を行う
農地転用の手続きが終われば、家を建てることができます。
しかし、農地は農作物を育てるための有機物を多く含んでいるため、どうしても土地が柔らかくなっています。
ですので、そのままの状態では家を建てる土地として相応しくありません。
土地の強度を強くする為にも、その土地の土質や強度を調べる地盤調査(ボーリング調査)をしっかりと行ってもらいましょう。
調査は行う箇所数によって日程は変わりますが、概ね1週間程度かかり、費用は約15万円~25万円ほど掛かります。
宅地に必要な設備は?
農地には水道や排水の配管が通っていませんので、宅地にするためには水道やトイレの排水は必須ですし、もちろん電気をひく必要もあります。
これらの設備配管をどういった経路で通すのかを役所で調べましょう。
住宅会社に依頼をする
以上の作業を終えることで、ようやく宅地と変わらない状況になります。
先にもお話ししたとおり、宅地と農地では、もともとの用途が違うので、煩わしい手続きや、土地の強度を強くする必要があります。
特に、宅地申請には数ヶ月の手続きが必要です。
農地の種類によっては、すぐに宅地にできる場合もあれば、逆に申請が難しいケースもあります。
これらの手続きを、「自分自身で行うのは不安だ」と思われる方は、住宅のプロであるハウスメーカーや工務店に相談してみてくださいね。
安心して任せることができますよ。