1000万円以下で家を建てることは可能?総額の目安・間取り・安く建てるコツ【2025年版】

1000万円の家の注意点

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「家を建てよう」と考えたとき、まず頭を悩ますのが費用のことですよね。

土地代やこれからの生活費のことを考えると、できれば費用を抑えてローコスト住宅を建てたいというのが本音だと思います。

そのような気持ちを汲み取ってか、ハウスメーカーや工務店が、次々に「ローコスト住宅プラン」を打ち出していますが、例えば1000万円以下で家を建てることは可能なのでしょうか?

本記事では、後悔しないローコスト住宅の建て方を、やさしく解説します。

1000万円以下で家を建てるのは可能?【結論と総額の目安】

▶本体と総額の違いを先に確認する
▶注文・規格・建売の違いを先に見る

まず結論からお伝えすると、温暖地×シンプル仕様×コンパクト設計なら、本体価格1000万円以下で家を建てることは可能です。

  • 到達しやすい延床:約18〜22坪(1〜3人想定/1〜2LDK)
  • 本体1000万円以下の条件例:箱型形状・片流れ屋根・窓は必要最小限・水回り集約・標準設備中心
  • 総額の考え方:本体+付帯工事+諸費用で+150〜300万円前後が一般的(地盤・外構で増減)

※土地代は含みません。価格は地域・仕様・地盤・外構で変動します。

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広さごとの価格と間取りの目安

延床(坪) 本体価格の目安 間取りイメージ 総額の目安*
18〜20坪 800〜1,000万円 1LDK〜2LDK 950〜1,250万円
21〜22坪 900〜1,050万円 2LDK 1,050〜1,300万円

*総額=本体+付帯工事+諸費用の目安。地盤改良・外構で上下します。

1000万円以下の家!ローコストで建てる具体的な方法

家の本体価格が1000万円以下の家は、平均的な住宅価格より安いです。

夢のマイホームですので、色々とこだわりたい気持ちもあると思いますが、1000万円以下で家を建てるためには、価格を抑える工夫が必要です。

ここでは、「1000万円以下の家」というローコスト住宅を建てるためのポイントをお話ししたいと思います。

1.形をシンプルに(箱型+片流れ屋根)

まず、1000万円以下で家を建てるのなら、家の形は「シンプルな箱型」を選ぶようにしましょう。

家に掛かる費用は、形を複雑にすればするほど外壁などの建設資材が増えて高くなってしまいます。

一方、シンプルな箱型の家は、必要最小限の資材で済ますことができます。

さらに、シンプルな家は使う材料が同じなので、材料の一括仕入れを行うことができ、大量仕入れにより安く資材を手に入れることができます。

2.部屋数を絞る・廊下を減らす

部屋数の少ない間取りにすることで、各部屋を仕切る壁を減らすことができ、結果、材料代を削減することができます。

さらに、各部屋の壁をつくる手間もなくなるので、工事費を安く抑えることや、照明や設備を減らすことも可能です。

「部屋数が少ない」と聞くとデメリットのように思いますが、そうとは言えません。

例えば、ワンルームにして開放的な間取りにすれば、家族とのコミュニケーションが増えます。

家具の配置を工夫すれば、仕切られた部屋のように使うこともできます。

ワンルームをライフステージに応じて変更ができるのも、部屋数の少ない間取りにするメリットです。

3.水回りをまとめて配管を短く

コストを抑えるためには、キッチン、トイレ、お風呂など水回りの住宅設備を必要最小限にしましょう。

水回りは1カ所にまとめることで、水道管やガス管などの距離を短くできます。

これにより、配管の手間と材料が減り、費用を抑えられます。

また、住宅設備メーカーにこだわりを持つと高価になりやすいので注意してください。

とはいえ、せっかくのマイホームですから、こだわりたい部分も出てくると思います。

そんな方は「キッチンだけ」「お風呂だけ」のようにして、こだわりたい住宅設備を決めるようにしましょう。

4.窓の数とサイズを最適化

窓は増やすほど費用も光熱費も上がりがちです。南側に必要な明かりを集め、北・西側は最小限に。
大きい窓を1つより、必要な高さと幅に“ちょうどよく”合わせるほうがコスパも快適さも上がります。

  • 南:掃き出し1か所+腰窓で十分な明るさに
  • 北・西:視線と断熱優先で小窓中心
  • FIX(開かない窓)も上手に使うとコスト◎

5.造作より既製・可動棚で

収納やテレビボードなどの造作は見た目は良いですが費用がかさみます。
基本は可動棚+既製ユニットでスタートし、後から必要に応じて家具で足す方が、初期費用を抑えやすいです。

  • パントリー:可動棚+ボックスで十分
  • WIC:ハンガーパイプ+棚板のみでOK
  • 洗面台:既製の幅広タイプに鏡収納を追加

「本体1000万円」と「総額1000万円」は違う【含まれる範囲】

広告などで「1000万円の家」と書かれていても、実際には本体価格だけを指しているケースが多いです。
本体価格とは、あくまで建物そのものの工事費であり、そこに付帯工事や諸費用を足した金額が「総額」となります。

つまり、同じ「1000万円の家」という表現でも、どこまで含まれているかによって実際の支払額が大きく変わります。

本体/付帯工事/諸費用の内訳と相場感

項目 内容 費用の目安
本体価格 建物本体(基礎・構造・屋根・内外装・標準設備など) 約800〜1,000万円
付帯工事 給排水・電気・ガスの接続、地盤改良、外構の一部など 約100〜180万円
諸費用 登記・住宅ローン関連・火災保険・引っ越し費用など 約100〜150万円

※地域・仕様・地盤状況によって変動します。土地代は含まれません。

コミコミの線引きをチェック表で確認

住宅会社によって「コミコミ」の定義は違います。
下のチェック表で、どこまで含まれているかを確認しておきましょう。

項目 A社(例) B社(例)
照明・カーテン 含まれる 含まれない
屋外給排水工事 含まれる 別途見積
登記費用・火災保険 別途 別途
外構・駐車場 一部含む 含まれない

このように、見積書の「含まれる/含まれない」を比較することで、
“安く見えるだけのプラン”を避け、実質的にお得な会社を見極めやすくなります。

初めての方は、各社の見積もりを同じ条件で比較してみるのがおすすめです。
総額の違いが一目で分かり、安心して選べます。

1000万円以下で建てる際の注意点

1000万円以下のローコスト住宅を建てるとき、価格ばかり注目して「とにかく安い家にする」と考えてしまう方は注意。

安くても性能が低い家では折角のマイホームが台無しです。

1000万円以下で家を建てる際に注意したいことをまとめました。

1.住宅ローンは「無理なく返せる額」で組む

1000万円以下の家は、平均的な住宅価格に比べて安いです。

ただ3000万円や4000万円の家に比べると安く感じるだけで、高額な買い物に変わりありません。

「安いからすぐに返せる」と無理なローンを組まないよう注意しましょう。

一般的に、年収に対して20~30%程度の返済額(年間)が無理ない範囲です。

また家庭ごとに生活にかかる費用は違います。

例えば、住宅だけでなく車、教育など他のローンを組んでいる場合、それらの費用を考慮して、無理のないローンを組みましょう。

可能であれば頭金も検討する

1000万円以下の家とはいえ、購入にかかる費用は大きなものです。

頭金を用意することで、利息や支払い総額を抑えられるといったメリットが生まれます。

頭金なしでも住宅ローンは組めますが、もし可能であれば、頭金の用意を検討しましょう。

ちなみに、住宅ローンを組む際は全費用の2割程度の頭金があればよいとされています。

これは、建築費以外の諸経費が住宅ローンの対象にならないためです。

2.断熱・耐震など後から上げにくい性能は死守

いくら1000万円以下で家を建てるといっても、「断熱性」と「耐震性」は疎かにできません。

断熱とは熱が伝わるのを防ぐことです。

断熱性が高い家は、家の熱を外に逃がさず、外の熱が家に入りにくいです。

断熱性を高めることで冬は暖房の温かさ、夏は冷房の涼しさが持続します。

空調効率が良いので電気代をお得に節約できます。

また日本は地震国のため、どの地域に住んでも地震への不安があります。

住宅の耐震性は「耐震等級」という形で表します。

    • 耐震等級1 建築基準法が定める最低基準
    • 耐震等級2 等級1の1.25倍の耐震性能
    • 耐震等級3 等級1の1.5倍の耐震性能

耐震等級3が最も耐震性が高いです。

耐震性については、費用をケチらずグレードを高くすべきです。

3.展示場の豪華仕様は“参考程度”に見る

家が欲しくなった方は、

「実際の家を見てみたい!住宅展示場へ行こう」

と足を運ぶかもしれません。

確かに住宅展示場は、「実物の家を体験できる」「詳しい説明を聞ける」などのメリットがあります。

実際の家のイメージを持つのは良いことです。

ただし注意点もあります。

まず、住宅展示場には各メーカーの営業マンがいます。

彼らは自社の住宅を「売り込む」人たちです。

その住宅がいかに良いか「だけ」を説明するので、デメリットや本音が聞きづらいです。

また住宅展示場の家具や設備は、写真映えのする高品質な物ばかりです。

これはあくまでも「住宅展示場用の設備」です。

1000万円のローコスト住宅では、設備は必要最小限が鉄則。

住宅展示場のオシャレな設備に目を奪われないよう注意してください。

1000万円以下の家|注文住宅・規格住宅・建売の比較

タイプ 向いている人 メリット 注意点
注文住宅 必要な機能だけに絞りたい 無駄を削ってコスト最適化可 仕様調整の労力が必要
規格住宅 短工期・分かりやすい価格 標準化でコスパが良い 間取り自由度は低め
建売 すぐ住みたい・総額把握したい 価格が明確・内見可 不要仕様が含まれる場合も

「注文住宅」とは、間取りや仕様などを住宅会社と打ち合わせして建てる家のことです。

自由に間取りや設備を決定することができますので、必要のない部分を削ったり、設備のグレードを下げたりできます。

例えば、

「トイレやキッチンは安いものにしよう」
「間取りはシンプルなものにして費用を抑えよう」
「外構や内装を、自分でDIYしてみよう」

といったように、予算に合わせてコストを抑えていくことも可能です。

反対に「規格住宅」は、間取りや外観、仕様など、既に決められた条件を組み合わせて建てる家のことです。

間取りや仕様が決まった建設済みの住宅(建売住宅)と注文住宅の中間的な選択肢と考えてください。

規格住宅は費用が分かりやすいため、予算立てがしやすいといったメリットがあります。

しかし、間取り等の自由度が低いといったデメリットがあります。

あなたにとって最適な家づくりができるのはどちらの建て方なのか、しっかりと検討するようにしましょう。

1000万円以下の家|平屋と2階建てはどちらが安い?

同じ延床面積の家なら、平屋より2階建ての方が安いです。

理由は2つあります。1つ目は敷地面積と基礎の違いです。

例えば、平屋と2階建ての延床面積を100㎡とします。

平屋(1階建て)は100㎡を確保するため家は平面的に広くなります。

一方、2階建ては、1階と2階で合わせて100㎡にすれば良いので、各階50㎡とすると平面的な大きさは平屋の半分で済みます。

平屋は大きな敷地面積が必要で、平面的に広いと「家の基礎の数」も増えます。

平屋の方が高くなる理由の1つです。

2つ目は屋根面積です。

平屋の方が2階建てに比べて広い屋根が必要です。

同じ延床でも、平屋は屋根の面積が広くなりやすく、その分コストが上がる傾向があります。

以下の記事では、1000万円以下で平屋の家を建てた人の体験談を紹介しています。
ローコスト住宅を建てる際の参考にしてみてください。

▶ 1000万円以下で建てた実例(体験談)を見る

「うちの場合はいくらで、どの会社に頼めばいい?」という方へ。
同じ条件でも会社によって総額が100〜300万円違うことがあります。
まずは同じ条件で2〜3社の見積とプランを並べて比べるのが近道です。

1000万円以下の家づくりQ&A

Q. 土地込みで1000万円以下は現実的ですか?

A. 建物だけなら可能ですが、土地込みだと難しい地域が多いです。
地方や郊外なら総額1500万円前後で実現する事例もあります。

Q. 1000万円以下でも断熱・耐震は大丈夫?

A. 可能です。断熱等級4以上・耐震等級2〜3を目標に、窓性能と耐力壁の確保を優先しましょう。

1000万円以下の家を建てる住宅会社の選び方

1000万円以下で家を建てる 家の模型 イメージ

このように、上記に挙げたポイントを熟知しておけば、1000万円以下で家を建てることも夢ではありません。

とはいっても、1000万円以下で家を建ててくれるローコスト住宅メーカーを探すのは難しいもの。

しっかりとした家を建てる技術があり、なおかつ、誠実な対応ができる優良業者に出合うためには、通常ならばハウスメーカーや工務店などの住宅会社に複数回出向き、

  • 予算内で家を建てられるか?
  • 提示されたプランは希望通りか?
  • 住宅会社の対応はしっかりしているか?
  • 安いだけの悪徳業者ではないか?

上記の事を自分の目でしっかりと見定め、判断することが必要になります。

業者から営業を受ける

しかし、その都度営業から売り込みプレッシャーを受けることにもなりますので、

「他社と比較する前に決めてしまった…」なんてことも。

「もしかしたら、別の業者のほうが魅力的だったかもしれない…」

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  • 同じ条件の中から安く家を建ててくれる業者を探せる
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  • 業者と直接会う必要が無いので、プレッシャーを受けず冷静な判断ができる
  • 住宅会社に出向く必要がないので時間と労力を使わずに済む
  • お住まいの地域に絞って住宅会社を選ぶことができる
  • 希望に沿った間取りプランを無料で作成してもらえるのでイメージが掴める

といった、複数の嬉しいメリットがあります。

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